2010年8月3日火曜日

虹を織る蜘蛛

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私の蜘蛛への関心は、小学校のときに読んだ『緑の館』(ハドソン)に始まります。
アマゾンの奥地に住むリーマという少女の服は
薄くて軽くてとても美しく、彼女に出会った青年が不思議に思って尋ねると、
リーマは実際に蜘蛛がその衣を織る様子を青年に見せます。
私はこれでハマりました。
そしてそんな布を織る蜘蛛を今も探し続けています。

 
このようなページが…。

*

芥川龍之介の短編『蜘蛛の糸』では、
お釈迦様が極楽から蓮池の底の地獄に、
救命ロープの代わりにクモの糸を垂らす。
ぼくはこの話を中学の国語で習ったが、
その時の友人の質問と教師の回答が秀逸であった。
「先生、蓮池のハスはどこから生えているのですか」
「それはあの世の神秘である」。

 また、博物学者で小説家のハドソンの南米を舞台にした小説『緑の館』(1904)には、
クモの糸で紡いだ服をまとった妖精のような少女が登場し、
世界中の男の子がクモ嫌いを棚にあげてそのロマンチシズムに酔った。


2 件のコメント:

  1. オードリー・ヘップバーンの映画の原作ですね。
    カラーというよりも総天然色という言葉が似合う映画だったように記憶しています。
    「ローマの休日」よりも先に僕はこちらを見ました。
    以来ヘップバーンを超えるものは僕のなかにはいません。

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  2. 映画の「緑の館」はモノクロ・テレビでチラっと見ただけ、
    映画館で見た方がよかったのでしょうね。。
    オードリーとキタミさまがそのような関係だったとは
    知りませんでした。。(^^)


    ちなみに「ローマの休日」は、
    私にとって最もツボにハマる映画ですので、
    テレビで再放送がある度に見ています。

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